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60年前・50年前の一宮を地図で再現 《市制施行100周年記念企画》 |
昔の住宅地図を参考に、60年前(1960年)と50年前(1970年)の愛知県一宮市を地図で再現してみました。 繊維産業の最盛期を迎えたこの街は、至るところに繊維工場や銭湯、大衆食堂、パチンコ店などが建ち並び、眺めているだけで往時の風景が浮かんできます。半世紀以上年経っても変わらずその場に残り続けるお店もあれば、今や1軒も残っていない映画館など、現在の地図とじっくり見比べて楽しんでいただければ幸いです。
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60年前の一宮を地図で再現
60年前(1960年)の一宮市中心部を現代風の地図にしたものです。クリックするとPDF版を表示します。

PDF版(表) PDF版(裏)
同じ場所の現在の地図はこちら
【参考】住宅協会(1960)『一宮市全住宅案内図帳』住宅協会
50年前の一宮を地図で再現
こちらは50年前(1970年)の一宮市中心部の店舗や企業等をGoogleマップ上に打ち込んだものです。
自由にスクロール・拡大・縮小できます。かなり大きく拡大しないと全ての店名が出てきません。情報量があまりに非常に多いため、動作がやや重い場合があります。なかなか表示されない場合は更新(再読み込み)を行ってください。
※地図中には現代では一部不適切と思われる表現が含まれておりますが、時代背景を考慮しそのままの表記としました。
別画面で表示する場合はこちら
【参考】日本住宅地図出版事業協同組合(1970)『ゼンリンの住宅地図 一宮市'70 附・木曽川町』善隣出版社
住宅地図協会(1970)『一宮市全商工住宅案内図帳'70』住宅地図協会
考察(?)
■この時代に多く見られるが、今は減ったもの
- さすが繊維の街、繊維関連業はとにかく多い(○○繊維、○○毛織、○○染色、○○修整、○○撚糸、○○木管など)
- 映画館(最盛期は市内に10軒を超えたとか)
- タバコ屋もとにかく多い(今のコンビニのような役割?)
- 銭湯
- 銀行/保険会社/証券会社など(今ほど統廃合が進んでいない?)
- 全般的に個人経営の商店が非常に多い
- 食料品店/八百屋/肉屋/かしわ屋/魚屋(現在はスーパーマーケットがその役割を担う)
- 電器店/金物店/家具店/建具店/ブリキ店/ガラス店(現在は家電量販店やホームセンターがその役割を担う)
- 洋服店/呉服店/洋傘店/靴・履物店/洋裁店/服地店(現在はショッピングモール等がその役割を担う)
- 写真店(今ほどカメラが普及していなかった)
- 旅館(いわゆる「商人宿」と「連れ込み宿」?)
- 菓子店(いわゆる「駄菓子屋」と「銘菓店」?)
- 薪炭店/乳母車店/砂糖店/氷店(業種自体が既に希少)
- 質屋
- ミシン店
- 焼きそば店(なぜか多い)
- 喫茶店/寿司屋/自転車店/クリーニング店/理美容室(今も多いが、当時はさらに多い印象)
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■今は多いがこの時代にはほとんど無かったもの
- 全国チェーン店
- スーパーマーケット(先駆け的存在のスーパーカギヤが浜町と花岡の2店舗、カネスエとタマコシはまだ出始めたばかり)
- コンビニ(日本初とされるココストア1号店は1971年オープン)
- ドラッグストア(代わりに個人薬局が多い)
- 大型のファミレス・飲食店
- オフィスビル
- マンション
- 葬儀場(自宅葬が一般的だった)
- 学習塾(そろばん塾が数軒あるのみ)
■その他の注目ポイントなど
- 今は無き電報電話局(現:NTT)、国鉄(現:JR)、専売公社(現:JT)
- 駅周辺に密集する石炭店(蒸気機関車が走っていた名残?)
- 公園通り沿いにある「旭屋大根突器製作所」(切り干し大根の産地だから?)
- 本町商店街のパン屋「オガワヤ」がこの時代は「みそたまり 小川屋」
- 他にも大胆な鞍替えが多数
- 大きめの繊維工場の跡地は大体マンションかスーパー
- 遊郭跡「花岡園」は旅館だらけ(地図に掲載はしていないが、個人宅は女性の名前が多い)
- 真清田神社の北東にあるもうひとつの旧赤線「松栄新町」
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メディア掲載
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