飯田・正院・蛸島・狼煙(珠洲市)

2008年8月24日・25日撮影

珠洲市は石川県北部、能登半島の先端に位置するまちです。珠洲焼の産地として知られています。かつては奥能登地域の中心都市として賑わいましたが、交通の不便さから過疎化が激しく、1954年の市制施行当初約3万8千人あった人口も、現在は約1万6千人にまで減少しています。しかし、豊かな自然と温かい人情が残り、新鮮な海の幸・山の幸が味わえることから、魅力ある観光地として多くの訪問客を受け入れています。
ここでは、珠洲市の中心市街地である飯田(いいだ)に加え、正院(しょういん)、蛸島(たこじま)、狼煙(のろし)を含めた4地区について紹介します。


Mapionのマークをクリックすると、撮影場所の地図が開きます。

飯田 南町・今町・吾妻町商店街

南町商店街

飯田は飯田港を中心とした港町で、古くから珠洲市の商業・行政の中心として栄えてきた。その飯田地区を東西に貫くメインストリートが南町・今町・吾妻町と続く商店街。南町(みなみまち)は飯田地区の西側の玄関口にあたる。
写真は春日通りと交差する市役所口交差点から西を眺めたところ。

2008/08/24撮影

Mapion

南町商店街

この日は商店街でトライアスロンが行われていた。

2008/08/24撮影

Mapion

南町商店街

中央商店街(大町通り)・竹町通りと交差する飯田今町交差点から西を眺めたところ。ここから東は今町商店街となる。

2008/08/24撮影

Mapion

今町商店街

今町(いままち)商店街は南町商店街から続く通り。

2008/08/24撮影

Mapion

今町商店街

この付近は、近隣の若山町から運んだ製材の板を朝市で売っていたことから、「板町」の通称地名もある。

2008/08/24撮影

Mapion

今町商店街

奥に見えるのは吾妻橋。
飯田の商店街はハーブの香る街として活性化を進めているようで、街中のあちこちにハーブの花壇がある。

2008/08/24撮影

Mapion

今町商店街

この付近から東寺町の路地が北へ伸びている。

2008/08/24撮影

Mapion

吾妻橋

若山川の最も下流にある橋。今町商店街を東へ進むとこの橋を渡り、吾妻町商店街に続く。また、橋の西詰からは栄町商店街が分かれている。
欄干には、燈籠山まつりで飾られる大黒様(左)と恵比寿様(右)の人形がある。

2008/08/24撮影

Mapion

吾妻町商店街

南町・今町から続く商店街のうち、吾妻橋より東は吾妻町(あずままち)商店街となる。さらに2kmほど進むと正院地区へ至る。

2008/08/24撮影

Mapion

飯田 シーサイド通り

飯田湾

珠洲郵便局付近から眺めた飯田湾。遠くに見附島(軍艦島)が見える。

2008/08/24撮影

Mapion

シーサイド通り

南町・今町商店街の南側の埋立地を通る道。通り沿いにはショッピングプラザ「シーサイド」や、多目的ホール「ラポルトすず」など大型の施設が建ち並ぶ。
このあたりは、通称地名でいうと南浜町になる。

2008/08/24撮影

Mapion

飯田港

飯田地区の発展の礎となった港。このあたりは通称地名でいうと港町(今浜町)になる。

2008/08/24撮影

Mapion

飯田 春日通り

春日通り

珠洲市役所の東側を南北に通る道。春日神社の参道で、まっすぐ進むと春日神社に突き当たる。古くは「馬場通り」とも呼ばれ、現在は「神の灯通り」という愛称もあるようだ。
現在、拡幅工事が行われている。「じんの燈まちづくり協定」によって参道にふさわしい街並みのルールが定められ、将来は統一感のある景観に生まれ変わるようだ。
写真の左側の建物は珠洲市役所。

2008/08/24撮影

Mapion

春日神社本殿

春日神社は毎年7月に行われる燈籠山まつりの舞台となる。境内には大伴家持の歌碑がある。
本殿は江戸時代初期の築で、珠洲市指定文化財。

2008/08/25撮影

Mapion

飯田 西寺町

西寺町

春日通りの東側、大町の裏通りにあたるのが、通称「西寺町」。飯田地区の西に位置する西勝寺の門前に広がることから名付けられた。昔は「小路(しょうじ)」とも呼ばれていたそうだ。
このあたりはスナックなどの飲食店が多い。

2008/08/24撮影

Mapion

西勝寺

西寺町の町名の由来となった寺。

2008/08/24撮影

Mapion

西寺町の標柱

珠洲市飯田地区の街づくり団体「飯田町を知る会」によって設置されている旧町名の標柱。1992年から現在にかけて「西寺町」、「東寺町」、「鍛冶町」、「板町」など10ヶ所の標柱が建てられ、歴史散策のコースが設定されている。

2008/08/24撮影

Mapion

飯田 竹町通り・中央商店街(大町通り・鍛冶町通り)

竹町通り

南町・今町商店街の飯田今町交差点から南へ伸びる道。かつて朝市で多くの竹が売られていたことからその名が付いた。
奥には飯田港が見える。

2008/08/24撮影

Mapion

中央商店街(大町通り)

南町・今町商店街の飯田今町交差点から北へ伸びる道。大町と鍛冶町の通りを総称して中央商店街と呼び、飯田地区の南北のメインストリートとなっている。
この通り沿いでは、毎月2と7の付く日に「二七の朝市」が開かれる。

2008/08/24撮影

Mapion

中央商店街(大町通り)

道路は途中でかぎ型に曲がっている。ここから路地を西へ入ると西寺町、東へ入ると東寺町。

2008/08/24撮影

Mapion

中央商店街(鍛冶町通り)

かぎ型のカーブより北は、鍛冶町となる。かつて刀や農機具を売る鍛冶職人が多かったことからその名が付いた。

2008/08/24撮影

Mapion

中央商店街(栄町)

国道249号(燈籠山通り)と交差する栄町交差点から北を眺めたところ。

2008/08/24撮影

Mapion

飯田 東寺町

東寺町

大町通りの東側の路地が「東寺町」。飯田町の東に位置する乗光寺の門前に広がることから名付けられた。昔は「乗光寺小路」とも呼ばれていた。

2008/08/25撮影

Mapion

乗光寺

東寺町の町名の由来となった寺。「東寺町」の標柱も右下に見える。

2008/08/25撮影

Mapion

飯田 栄町商店街

栄町商店街

吾妻橋の西詰から北へ伸びるのが栄町(さかえまち)商店街。
写真は燈籠山通りと交差する珠洲駅西口交差点から南を眺めたところ。

2008/08/24撮影

Mapion

栄町商店街

のと鉄道の築堤跡から北を眺めたところ。

2008/08/24撮影

Mapion

飯田 旧珠洲駅周辺

のと鉄道珠洲駅跡

1964年に旧国鉄能登線の駅として開業したものの、利用者の減少が続き、2005年に開業からわずか41年で廃止された。設備はまだまだ新しい。
廃止後も駅舎はしばらく残され、構内は「奥能登すずなり市場」という土産物屋になっていたが、2009年2月に取り壊されたようだ。

2008/08/24撮影

Mapion

珠洲駅ホーム跡

撮影当時、レールやホームは朽ち果てた状態で残っていた。現在は撤去されている模様。

2008/08/24撮影

Mapion

珠洲駅前風景

珠洲駅は飯田市街の東の外れに位置するため、あたりは広々とした風景になっている。鉄道廃止後もバスターミナルとして機能し、タクシーが常駐している。
廃止後3年以上経っていたが、街中には「珠洲駅」と書かれた標識があちこちにたくさん残り、「珠洲駅前郵便局」もそのままの名前で残っていた。珠洲市民にとって、鉄道の廃止はあまりに突然過ぎたのだろう。

2008/08/24撮影

Mapion

正院

県道12号

正院地区のメインストリート。小規模な市街地が形成されている。
このあたりは古代に正倉院が置かれていたところで、これが正院の地名の由来と言われている。

2008/08/24撮影

Mapion

正院交差点付近

正院交差点から南へ伸びる道。板壁・黒瓦の家並みが続き、奥には海が見える、能登らしい風景。

2008/08/24撮影

Mapion

正院交差点付近

正院交差点から北へ伸びる道。

2008/08/24撮影

Mapion

のと鉄道正院駅跡

珠洲駅と同じく1964年に開業し、2005年に廃止となった。建物はそのまま残っているが、中は荒れ果てている。

2008/08/24撮影

Mapion

正院駅前風景

正院地区の中でも街外れに位置し、周辺は畑が多く、のどかな風景となっている。

2008/08/24撮影

Mapion

蛸島

のと鉄道蛸島駅跡

のと鉄道(旧国鉄能登線)の終点だった駅。1964年に開業し、2005年に廃止となった。建物は正院駅とよく似ている。
駅前の自動販売機ではキーホルダなどの記念品が売られている。

2008/08/24撮影

Mapion

蛸島駅前風景(県道28号)

蛸島駅前には県道28号が通っている。

2008/08/24撮影

Mapion

蛸島漁港

蛸島(たこじま)地区は古くから漁村として栄えたところ。近隣には海水浴場もあり、観光客も多く訪れる。
写真は蛸島の中心、蛸島漁港。奥に見える森は弁天島。

2008/08/24撮影

Mapion

蛸島漁港周辺

漁港の前の街並み。このあたりは通称地名では「諏訪町」にあたる。

2008/08/24撮影

Mapion

蛸島地区の旧道(東仲町)

蛸島漁港から東へ進んだあたり。旧街道らしい落ち着いた佇まいだ。

2008/08/25撮影

Mapion

蛸島地区の旧道(東仲町)

昔ながらの銭湯だが、今はもう営業していない様子。

2008/08/25撮影

Mapion

蛸島地区の旧道(東仲町)

このあたりの建物は比較的新しく見えるが、伝統的な景観が維持されている。能登半島地震以降に改修されたのだろうか。

2008/08/25撮影

Mapion

蛸島本町バス停周辺

蛸島地区の東部。蛸島駅前から来る県道28号は、ここで旧道と合流する。

2008/08/24撮影

Mapion

狼煙

狼煙バス停付近

狼煙(のろし)は珠洲市の北東端、能登半島の最果てに位置する地区。古来から日本海航路の要地で、海上警備のために狼煙が焚かれていたことが地名の由来と言われる。
周辺は小さな漁村で、旅館や民宿も多い。

2008/08/24撮影

Mapion

狼煙漁港

禄剛崎灯台へ上る石段から眺めたところ。

2008/08/25撮影

Mapion

岬自然歩道

禄剛崎灯台への登り道。能登半島地震の影響からか、野良犬が非常に多かった。

2008/08/24撮影

Mapion

禄剛崎

禄剛崎(ろっこうざき)は能登半島最北端の岬。能登半島国定公園に属する。

2008/08/24撮影

Mapion

禄剛崎・千畳敷岩

標高46mの崖から見下ろしたところ。周辺は絶好の漁場となっている。
ここは全国でも珍しい、海から昇る朝日と海に沈む夕日がともに眺められる地点として有名だが、この日は曇っていてよく見えなかった。晴れた日には立山連峰や佐渡島も見渡せるそうだ。

2008/08/25撮影

Mapion

禄剛崎

各都市の方位と距離を示す表示板が立てられている。

2008/08/24撮影

Mapion

禄剛崎灯台

イギリス人技師の設計により、1883年に設置・点灯された。1963年から無人化され、時間を決めて海を照らしている。
隣に見える鉄塔は、電波を利用した無線方位信号所(電波灯台)。

2008/08/24撮影

Mapion

最後までご覧いただき、ありがとうございます。




石川県に戻る

TOPページに戻る




inserted by FC2 system