道徳(名古屋市南区)

2006年11月1日、2008年10月16日撮影

道徳(どうとく)は名古屋市の南部、名古屋港に近い工業地帯と住宅街の間に挟まれたまちです。一風変わった地名ですが、このあたりは江戸時代後期に新田として開拓されたところで、道徳という地名もその頃に瑞祥地名として名付けられたものでしょう。
付近一帯は大正時代まで長らく農村地帯でしたが、1925年に桟橋倉庫株式会社によって区画整理が行われ、住宅地として開発されました。さらに、近隣に巨大な工場が多数立地していたことから、労働者たちのための文化・娯楽施設も作られ、一大繁華街ができあがりました。昭和初期の道徳は名古屋市内でも屈指の規模を誇る賑やかさで、メインストリートの道徳銀座商店街にはカフェーや玉突きなどが建ち並んでいたそうです。
戦後になると繁華街は衰退し、現在は何の変哲もない住宅街となっていますが、ところどころにレトロな建築物が残り、往時の繁栄を物語っています。


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道徳銀座

道徳銀座商店街

道徳駅前を東西に伸びる通り。昔からの道徳地区のメインストリートだ。
写真は通りの東端、国道247号(知多街道)付近から名鉄道徳駅方面を眺めたところ。道徳駅は1912年に開業し、1984年に高架駅となった。普通電車しか停まらないが、金山まで7分ほどと便利だ。

2008/10/16撮影

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道徳銀座商店街

道徳駅前から西を眺めたところ。

2008/10/16撮影

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道徳銀座商店街

2006/11/01撮影

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道徳銀座商店街

昔は洋食店や酒場、カフェー、玉突き、映画館などが建ち並び、非常にハイカラで賑やかな街だったようだ。

2008/10/16撮影

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道徳銀座商店街

この付近には、道徳会館というパチンコ屋らしからぬ名前のパチンコ屋がある。

2008/10/16撮影

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道徳銀座商店街の街灯

道徳銀座商店街のシンボル。以前は、商店街の入口にアーチもあったが、2004年ごろ撤去されたようだ。
ここから西へ進むと道徳公園がある。昭和初期の開園当時、園内には野球場やテニスコート、遊園地などの娯楽施設があったそうだ。さらに、マキノ・プロダクションの撮影所もあり、映画撮影も行われていた。名古屋有数の総合公園だったことが窺える。

2008/10/16撮影

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道徳銀座商店街

道徳公園から西へ進んだところ。現在は住宅街になっているが、かつてはこのあたりまで繁華街だった。奥に見える森が道徳公園。

2008/10/16撮影

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道徳通周辺

道徳通商店街

道徳通は南陽通6交差点から東へ伸び、道徳地区の中央を東西に貫く通り。片屋根式アーケードが設置されている。
このあたりは道徳地区の西端にあたるが、1974年までは南陽通に市電が走っていて、街のもう一つの玄関口でもあった。

2008/10/16撮影

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道徳通商店街

オレンジ色のアーケードと緑色の柱がよく目立つ。

2008/10/16撮影

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道徳通商店街

2008/10/16撮影

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道徳通商店街

2008/10/16撮影

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道徳通商店街

近年は衰退が激しく、空き地や空店舗も多い。

2008/10/16撮影

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道徳通商店街

泉楽通2交差点から東を眺めたところ。さらに東へ進み、観音山商店街との交点を過ぎると道徳中央通商店街となる。

2008/10/16撮影

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泉楽通2交差点で

泉楽通2交差点の歩行者用信号は、珍しく横向きに設置されている。

2008/10/16撮影

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泉楽通

道徳通と交差する泉楽通2交差点から南を眺めたところ。こちらも一部区間のみ片屋根式アーケードが設置されている。通り沿いには中央ショッピというスーパーがある。
かつてこのあたりには泉楽園という温泉旅館があり、それが「泉楽通」という地名の由来になったそうだ。

2008/10/16撮影

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道徳通商店街の裏通り

道徳通の1本南側、中央ショッピの裏手を通る道。

2008/10/16撮影

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道徳中央通商店街

道徳通商店街を東へ進むと、道徳中央通商店街となる。こちらはアーケードは設置されていない。

2008/10/16撮影

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道徳中央通商店街

奥の高架を走っているのは名鉄電車。高架をくぐってさらに東へ進むと、国道247号(知多街道)方面へ続く。

2008/10/16撮影

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観音山商店街・観音町周辺

観音山商店街

道徳通商店街と道徳中央通商店街の間から南へ伸びる通り。

2008/10/16撮影

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観音山商店街

このあたりは地図で見ると分かるように、正方形の四隅から放射状に斜めの道路が伸びた、独特の街路になっている(中村区の大門地区によく似ている)。このような街路は遊郭跡によく見られるものだが、ここは遊郭ではなく住宅地として開発されたところなので、どのような経緯でそうなったのかよく分からない。

2006/11/01撮影

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観音山商店街

2008/10/16撮影

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観音山商店街

さらに南へ進んだところ。

2008/10/16撮影

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観音山商店街

細い路地の中にもちらほらと商店があり、かつての繁栄を物語っている。

2008/10/16撮影

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観音山商店街

2008/10/16撮影

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観音町の西部

観音町1・2丁目あたり。このあたりは特に複雑な街路になっている。奥に見える森は観音公園。

2006/11/01撮影

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観音公園

道徳公園とともに、もともとは昭和初期に開発された公園。かつて付近一帯には道徳観音山という人工の山があり、頂上には巨大な観音像が立っていた。麓には滝が流れ落ちるプール、さらに名古屋初のスケートリンクなども設けられ、今でいう総合レジャー施設のような感じだったようだ。
道徳観音山は戦後になって取り壊され、跡地はこの公園とともに住宅街になっている。当時の面影はほとんど感じられない。

2006/11/01撮影

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観音町の中央を南北に貫く通り

道徳小学校の西側から南へ、独特の街路の中央を南北に貫く通り。ちらほらと商店が点在するほかは概ね住宅街。

2008/10/16撮影

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観音町の東部を南北に貫く通り

道徳小学校南交差点から南を眺めたところ。こちらも概ね住宅街となっている。

2008/10/16撮影

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観音町の東部

ここにも斜めに入る路地があり、五叉路になっている。観音町には、このような五叉路が6ヶ所ほど存在する。

2006/11/01撮影

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