上飯田（かみいいだ）は名古屋市の北東部、名鉄小牧線と地下鉄上飯田線が接続する上飯田駅を中心としたまちです。
もともと上飯田には、郊外の小牧・犬山方面からの名鉄の終着駅と、都心方面への市電の始発駅が隣接し、多くの乗換客が集まることから繁華街として発展してきました。しかし市電は1971年に廃止され、都心への交通手段はバスだけとなってしまいました。同年には1kmほど離れたところに地下鉄名城線の平安通駅が開業したものの、乗り換えるには中途半端に遠く、朝夕は大勢の通勤・通学客が両駅の間をぞろぞろと歩くという奇妙な光景が続きました。
この不便を解消するため、2003年にようやく上飯田−平安通間に地下鉄上飯田線が開通し、名鉄小牧線との直通運転が始まりました。その結果、皮肉にも地下を素通りするだけの人が増え、駅周辺の商業は寂れてしまいました。しかし、地下鉄沿線となって便利になったことからマンションや大型スーパーが増加し、街の姿は大きく変貌を遂げようとしています。

名鉄上飯田ビル

かつての名鉄上飯田駅の駅ビル。1965年に完成した。以前はビルの2階から北側へ細長く突き出すように名鉄のホームがあったが、2003年の地下鉄開業に伴い地下へ移転した。

2008/09/21撮影

名鉄上飯田ビル（旧上飯田駅跡）

以前は階段を上がった2階に駅があった。かつての駅の雰囲気がそのまま残されているが、改札だった場所は壁で塞がれている。
駅が地下に移転してから人通りが少なくなり、やや閑散とした感は否めない。

2008/09/21撮影

名鉄上飯田ビル

1・2階には店舗が入り、上部は公団住宅になっている。以前は名鉄系列のスーパー、名鉄パレが入っていたが、現在はパワーズになっている。
1971年まではこの向かい側の路上に市電の上飯田駅があり、栄、名古屋駅、鶴舞、熱田、堀田方面への系統が発着していた。

2008/09/21撮影

上飯田通り

上飯田駅前を南北に通る道。この真下を地下鉄上飯田線が通っている。

2008/09/21撮影

上飯田通り

上飯田通1丁目交差点から北を眺めたところ。この東側に市バスのターミナルがある。

2008/09/21撮影

上飯田バスターミナル

上飯田通1丁目交差点の北東、上飯田駅の1番出口に隣接した場所にある。主に名古屋駅、栄、鶴舞方面への市バスが発着している。
地下鉄上飯田線開業前は都心方面への唯一の足だったため非常に混雑し、テナントも多く賑わっていたが、地下鉄の開業によって利用者、本数ともに減少した。

2008/09/21撮影

上飯田通り

上飯田通1丁目交差点から南を眺めたところ。

2008/09/21撮影

上飯田通り・御成通り

上飯田駅からしばらく南へ進んだところ。通り沿いにはダイエー上飯田店がある。さらに700mほど歩くと地下鉄名城線・上飯田線の平安通駅がある。
この周辺には公団、県営、市営の団地が非常に多く、名古屋市内でも有数の人口密集地域となっている。

2008/09/21撮影

みかど通り商店街

上飯田通りの上飯田駅前交差点から東へ伸びる通り。途中で上飯田第一病院の連絡通路をくぐる。

2008/09/21撮影

みかど通り商店街

2008/09/21撮影

みかど通り商店街

商店街は東西約300mにわたって続く。

2008/09/21撮影

上飯田駅南を東西に通る道

上飯田駅の南側、上飯田通1丁目交差点から東西に伸びる通り。周辺は概ね住宅街だが、上飯田通りとの交点付近はお店も多い。

2008/09/21撮影

上飯田駅南を東西に通る道

上飯田通りと交わる上飯田通1丁目交差点から西を眺めたところ。

2008/09/21撮影

上飯田駅南を東西に通る道

上飯田通1丁目交差点から東を眺めたところ。この左側に市バスターミナルがある。

2008/09/21撮影

上飯田駅南を東西に通る道

2008/09/21撮影

名古屋市電1600形（保存車）

上飯田郵便局近くの公園に保存されている名古屋市電の車両。1950年製で、1971年に廃車となった。
塗色はオリジナルのものとは異なるが、市電のターミナルだった上飯田の地に保存されているのも何かの縁だろうか。

2008/09/21撮影